Friday, April 17, 2009

CrunchBang Linux 8.10.02 を入れてみた

ディストロめぐりをする人が多いのは分かる気がする。Linux にはいろいろあって目移りがするというか、もっといいのがあるに決まっている、自分にもっと合うのがあるはず、と永遠の旅に出てしまうのではないだろうか。

コンピュータは道具で、それで何をするかが本来の目的なのだから、それは本末転倒ではないか、なんて言い出したら、世の中のことはほとんどすべて転倒しまくってるってことになるかもしれない。味なんてどうでもいい、腹がいっぱいになればいいのだなんて言えばグルメなんて概念はなくなるし、恥ずかしい部分を隠せて過酷な気候から身を守れたらいいのだなんて言い切れば、ファッションなんて概念もなくなってしまうだろう。

今やコンピュータもほとんどメシとか服のようなもんになったってことかもしれん。

とはいうものの、とりあえずド素人としては、新しいことをいろいろ覚えるのはしんどいわけで、今はUbuntu の回りを徘徊する程度におさめておくのが無難だろうとは思う。それでも、クリック一つするたびに新知識導入の嵐に見舞われて大変なのだ。

CrunchBang Linux っちゅうのが、かなり素早く、しかもUbuntu がベースだというのをどこかで読んだので、これなら無理なかろうと思ってライブCDで試してみたら、おーホントにサクサクしてる。OpenOffice を入れずに、AbiWord とGnumericで済ませているというのもいい感じ。OpenOffice の意気込みには大いに敬意をもっているし、ガンガン攻め続けて欲しいと思うが、職場でMS Office 2007 の使用を強要されている身では、OpenOffice を実用に使うにはちょっと中途半端になってしまう。それなら、いっそAbiWord やGnumericで軽く足りることだけをする方が効率的。OpenOffice さんのせいではなく、MS Office 2007 がひたすらうっとうしいだけのことなんだけど。

それにしても、Linux の近い将来の爆発的一般化にとって、このOffice 問題は大きな障害だろうと思う。組織的には(民間にしろ役所にしろ)、Linuxへの移行を検討するとなると現実的にはそんなことでつまずきそうな気がする。特に我が社のようにMS Office 2007 に移行してしまっているともう悲惨。

個人的にはアホみたいなソフトだと思っているパワポだが、Linux 陣営にあれをあっさり凌駕するプレゼンソフトがないのは痛い。どうしたことだろう?あちこち探してみたが、かろうじて匹敵するのはKOffice に入っているKpresenterくらいではないか。KOffice 2.0 がもうすぐ出るそうだが、KOffice に限らず、開発者のみなさんにおきましては、何も協力できませんが、頑張ってほしい。

個人的にはクソみたいなソフトだと思っているアクセスだが、このへんもLinux陣営になんかこう、おっと思わせるものが出てきてほしい。Office に弱いLinux という印象はいかん、実にいかん。ほんとはもっと強いはずでしょ、うん?違うの?

話はCrunchBang Linux にもどって、長男への移行作業が徐々に進んでいるdynabook SS SX/290NR の自分作業用パーティションに入っていたUbuntu 9.04 のベータを消して、そこにごそっとCrunchBang Linux 8.10.02 を入れた。

インストール直後の清く美しい姿(↓)

そして、日本語入力できるようにと、いつものようにUbuntu 日本語 Remix を入れる手順を踏んで行った。最後に再起動。

が、あれ?日本語セットアップヘルパーがどこにも現れない。 それどころか、言語を設定する場所がどこにもない。というか、見つからない。どういうこと?これはトホホだ。しかし、ここで諦めてなるものかとあちこちウェブを見てみた。日本語入力をできるように、なんとか自分で設定するのだ。

2日間に渡る攻防で結果的にはなんとか日本語入力できるようになったのだが、いったい何をやったのか正確には覚えてない。しかし、将来のためにもやったらしきことを書き留めておくことにする。

1. いつもの日本語 Remix。
ここに書いておいたので省略。

2. そして、HOWTO Configure SCIM to enable Chinese input というページを発見したので、中国語とはちょっと違うけど、まあちょっと似ているからいいかと、そこに書いてあることをそろそろとまねをしてみる。

最初に、Install Chinese fonts とあるが、中国語のフォント入れてもしょうがないでしょ、ってことで、これはさすがにとばす。1. の作業で日本語のフォントはすでに入っているはずなのだし。

次に、Install input method packages という項目がある。うーむ、これも終わっているはずなのだが、よう分からん。root になってterminal で次のようにしろと書いてある。

apt-get install scim scim-m17n scim-modules-table scim-pinyin scim-tables-zh

念のため、それぞれ何かSynaptic でちょっと見てみると、scim-pinyin とscim-tables-zhは中国語のためのもんだ。そこだけ変えて(scim-m17nはなんか分からんのでほっとく)、以下のように一応やってみた。
sudo apt-get install scim scim-m17n scim-modules-table scim-tables-ja
次は、Create a custom SCIM startupという項目。これもどうなったか分からんので、書いてある手順とおり一つずつやってみる。また、root になってterminal で、
sudo touch /etc/X11/Xsession.d/74custom-scim_startup
sudo chmod 646 /etc/X11/Xsession.d/74custom-scim_startup
sudo echo 'export XMODIFIERS=”@im=SCIM”' » /etc/X11/Xsession.d/74custom-scim_startup
sudo echo 'export GTK_IM_MODULE=“xim”' » /etc/X11/Xsession.d/74custom-scim_startup
sudo chmod 644 /etc/X11/Xsession.d/74custom-scim_startup

次の項目は、Edit /etc/profile 。もう何も分からないので、闇雲に従う。
sudo nano /etc/scim/global

そして次の行を見てみろだと。

/SupportedUnicodeLocales

もし、

/SupportedUnicodeLocales = en_US.UTF-8

になっていたら、以下のようにしろという。そうなっていたので、開いているterminal をいったん閉じて、
sudo echo 'export LANG=“en_US.UTF-8”' » /etc/profile
と入れた。

次に、login時にSCIMをスタートさせるためには、以下のようにしろというのでやっとく。

echo 'scim -d' » ~/.config/openbox/autostart.sh

で、これで再起動したら、キーボードのアイコンがシステム・トレイに出てくるので、そこでSCIM のセットアップメニューを開いてやりたい放題しろと。

再起動。キーボードのアイコン現れず。
とほほ。すわっCrunchBang 全削除かと頭をよぎったが、しかし、ここまで来て引き下がれるか。もう一度念入りにググってみる。

すると、Let's type JapaneseSCIM-anthy: getting started なんてページがあるではないか。なーんだ、ふふ、可愛いものよ、とおもむろにむさぼり読んでみる。最初に道具として次のものがいりますと。

* scim: Smart Common Input Method platform
* scim-anthy: a Japanese input method module for SCIM
* anthy: a Japanese kana-kanji conversion engine
* scim-qtimm: SCIM plugin to use Qt immodule support
* kasumi: a dictionary management tool for Anthy
* scim-input-pad: a nice add-on which enables you to input various symbols
* scim-tomoe: a Japanese handwriting recognition module for SCIM

調べてみると、scim-qtimmとscim-input-padが入っていないではないか。今まで何をしていたんだと思いつつ、即座に入れようとしたが、scim-input-padがrepositories に存在しない。まあ、ええわい、そんなものなくても、と次の項目、2. Environmental Variablesに進む。

すると、~/.i18n か、 /etc/sysconfig/i18n を開いて次のものを書き込んだら、なんでもOKという勢いではないか。
GTK_IM_MODULE=scim
QT_IM_MODULE=scim
XIM_PROGRAM="scim -d"
XMODIFIERS=@im=SCIM

そんなに言うならと、
sudo gedit ~/.i18n
や、
sudo gedit /etc/sysconfig/i18n

をやってみたが、白紙が開くだけ。それでも、強引に上の四行をペーストして保存しようとしたが、そんなファイルは存在せんと言って頑なに拒絶される。いったいどういうことですか、これは、ともう一度読み直すと、あれっ?ここの説明はMandriva specificと書いてあるではないか。はは、どうも土台がちょっと違ったようですね。

しょうがない、今日はここまでで勘弁しておいてやるか。
一応再起動して、ログイン画面で言語の選択を開くと、あれっ?Japanese がある。ふふ、また子供だましを使いおって、と思ったが一応日本語を選択してログイン。

すると、なんだ、なんだ、キーボードのアイコンがディスプレイの底に出ているではないか、日付も日本語になって。しかし、そんなことくらいではもう騙されないくらいの経験は積んだ。Firefox で勝負してみようではないか。

む?Firefox のメニューが日本語になっているではないか。まだまだここからが本格的な見せ所ではないか。検索小窓にとりあえず、 「hahahaha」と入れてみる。ふむ、アルファベットくらいは軽いものよ。そして最後の見せ場へと向かった。CTRL とSpace bar を押さえつけた。すると、Anthy王冠が現れるではないか。検索小窓でhahahahaを打ち込むと「はははは」になった。

勝負はついた。
いったい何が正しくて、何が間違っていて、何に意味があって、何に意味がなかったのか、なんにも分からんが日本語は今日もこうやって勝利したのだった。

しかし、こんなにいきなりたくさん言語出てこなくてもいいんですけど(↓)

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